つっぱりモルディカイ

つっぱりモルディカイの大冒険

【ネタバレ】和製"セブン"?映画ミュージアムの感想【考察】

この記事をシェアする

f:id:ohrmsk927:20161114170620j:plain

「7つの大罪」ならぬ6つの大罪で作り上げる自分だけのミュージアム!カエル人間の楽園は完成するのか!?

 

 

11月12(土)に上映が開始された映画「ミュージアム」の感想です。とても濃い映画でハラハラドキドキしながら楽しめました。ラストシーンは謎でした。

 

※感想は映画「ミュージアム」のネタバレを含みます

 

 

映画「ミュージアム」の基本情報

  • 2016年11月12(土)公開
  • 監督:大友啓史

大友啓史さんと言えば、「るろうに剣心」がヒットしていますね。最近だと「秘密-THE TOP SECRET-」なども公開されました。

「秘密」は観ていないんですけど、華やかなキャスト陣とは裏腹にすごくグロいと聞いています。ミュージアムと比べるとどちらがグロいんだろう……。

 

[予告編]

 

10秒でわかるあらすじ

舞台は日本。刑事の沢村(小栗旬)はとある殺人事件の捜査に入る。殺害方法が実に猟奇的で、被害者の女性は警察犬三匹に身体を噛みちぎられ、ズタズタにされていた。

調査の最中、女性を噛み殺した犬が吐き出した一枚の紙切れには「ドッグフードの刑」と書かれていた。

犯人を突き止められないままに同じような事件が再発。無職で親の脛かじり男性が殺害された現場には「母の痛みを知りましょうの刑」という紙切れが。

犯行はどちらとも雨の日に行われ、目撃情報は「レインコートを着た男性」のみ。

留まることなく発生する連続猟奇的殺人事件だが、調査の最中被害者にある共通点が浮かび上がる。

そしてその共通点は沢村の妻、遙にも当てはまるものだった……。

 

【ネタバレあり】映画「ミュージアム」の感想、考察

完全に和製"セブン"。そしてセブンに負けず劣らずの完成度

f:id:ohrmsk927:20161114190826j:plain

デビット・フィンチャー監督の名作"セブン"をご存知の方は似ていると思わずにはいられなかったのではないでしょうか。

筆者は"セブンを日本向けに作ったらこうなるのかな〜"、と思いながら見ていました。

理由としては主人公の沢村の感情の発露がわかりやすくて感情移入しやすかったのが大きい。あとはテンポの良さですね。ミュージアムは良くも悪くも話がポンポン進んでいきます。

セブンはどちらかというとゆったりと、静かに鋭く物語が進んでいったような印象がありましたが、ミュージアムは犯人の"カエル男"がところどころで姿を現してくれたり、沢村がとにかく焦りまくっているので常にハラハラドキドキしながら見られます。テンポの良さが多くの人に受けそうだなと。

早いタイミングで妻がターゲットにされるかもしれないというのがわかるのが緊張感を持続させてくれたのかと思います。

小栗旬の演技も凄まじく、ブラピの"あのシーン"に負けない表情、慟哭の数々ですげぇなと単純に思ってしまいます。鬼気迫りすぎ。

でもカエル男との一騎打ちの際、鉄パイプ的な何かでグシャ!!とやられた時の「ウォォォオッォォッッ!!!!」は正直クスっときた。ウォォォって。

 

映像と音が五感全てを刺激してくる

猟奇的な殺人現場を惜しげもなく披露してくるのでまぁグロいったらない今作なのですがこの映像の気味悪さが半端なく、臭いがこちらまで届いてきそうで本当に鼻をしかめてしまいました。

インタビューを見てみると映像で臭いを表現したいというような旨のことも仰られていたそうで。見事に成功していて「やってくれたな!」というような心境です。

グロい邦画といえば「冷たい熱帯魚」が真っ先に浮かぶと思い浮かぶけど、あれは"純粋にグロいから見れない"だけで臭ってきそうで見れないわけではないですからね。

ミュージアムは臭いも含めて「ウエッ」となるキツさがありました。最近みた映画だと「怒り」が近い雰囲気かな?

血の色味がリアルなのはもちろんなんですけど、ハエがぶんぶんしているところとかがイケない。ハエすごい。ハエがいなかったらあそこまで臭そうじゃなかった。

お見事です。これ4DXでやってほしいな…クレーム来そうだけど。そしてまさかのカニバリズム。それはアカン…。

 

胸糞悪さはセブン以上?

クソみたいに臭ってくるいやらしい映像も十分に不快な気分にさせられますが、物語が進むに連れて胸糞悪さが加速していきます。

結構精神的にきます。沢村が家族の人肉ハンバーガー喰わされてるとこを示唆するシーンはほんと涙とは違う何かが身体から吹き出してきます。キツイです。

思い出すだけでヤヴァい。おかげで常に最悪を想定させられるのでラストは絶対に「沢村が妻を誤砲して殺害」すると思ってました。まだ救いがあるようでよかったです。

死なないと思っていた西野もあっけなく死ぬしで筆者の中では「付き合いたてのカップルにはおすすめできない映画」リストに追加されました。

小栗旬とONE OK ROCKの主題歌につられて軽い気持ちで見に行くと痛い目見るよ!!!

 

カエル男とジョン・ドゥ

セブンになぞらえるともう少し知性が欲しかった?でもこれくらい大げさな方が多くの人に受けそうなのでこれはこれでありなんですかね。意外と肉体派なのは笑った。

「6つでミュージアムが完成するぅ」とか言ってたけど、あれは結局個人の中での妄想に過ぎなかったんですかね。素晴らしいクリエイティビティだ。

 

沢村の防御力高過ぎ

車が5回転して乗車中にトラックに何度も突進されてもというかもういっそ車に轢かれても走り続ける沢村!硬い、硬すぎる!!(しかしカエル男との肉弾戦には勝てない)

 

【疑問】カエル男は死んだ?兄妹は真相をしっていたのか?

カエル男が入院している病院になんとびっくり兄妹だった市川実日子(劇中の名前忘れました)が訪れ、注射をピュッ。

直後カエル男の心拍数が以上に上がって爆発でもするのかってくらいに揺れだしましたがあれは死んでしまったのでしょうか。

また、市川実日子は弟が猟奇的殺人犯なのを知っていて野放しにしていたのでしょうか。沢村や他の警察からの質問に対してもあまり協力的な姿勢を取らなかったので、知っていたのかもしれませんね。

彼女曰く、彼の病気は"心因性"によるもので「彼の中にある悪意を取り除かない限り治らない」というものらしいです。沢村の息子が発症してしまったのがすごく意味深ですね……

 

【疑問】沢村の息子のしょうたはなぜ紫外線アレルギーに?

ラストシーンがまぁ胸糞悪いことなんのって感じの今作なのですが、それにしても突然しょうたの息子が紫外線アレルギーになってしまうのは不可解に感じてしまいました。

筆者は"心因性"ってことばがキーワードで、カエル男がしょうたにトラウマを植え付けた結果、同じ病気になってしまったという理由しか思いつきませんでした。

カエル男が二人を監禁してからそれなりに日にちもたっていたので監禁中に何度も傷を見せたりでもしたのかな…と妄想してます。

他にも何か考えうる理由があればぜひ教えて頂けるとうれしいです。しょうたがカエル男の遺伝子を受け継いでるとかはあまりにも突飛すぎますね…笑

あとは紫外線アレルギーになったからなんなの?とも正直思ってしまったのですが、あれはカエル男からは逃れらないシンボルとして、今後も沢村一家を苦しめるぞ、という示唆なんですかね。

 

【ネタバレあり】結末/ラスト

カエル男との一騎打ちに破れ、監禁されてしまう沢村。与えられたパズルを解き、カエル男を追い詰める沢村だが、カエル男の策略に引っかかりはるかかしょうたを失うかの境地に立たされてしまう。

絶望的状況に慟哭するしかなくなる沢村だが、一瞬のスキをつきカエル男に反撃。しかし仕留めることはできず逆に沢村が致命傷を負ってしまう。泣きさけぶはるかとしょうた。

要求を飲まなかった沢村に対し、「全員殺す」ことを決めたカエル男だったが、あと一歩のタイミングで警察が到着。逃げ惑うカエル男。

警察の追撃を振り切り、なんとか屋外に出るが、その瞬間カエル男に降り掛かったのは眩しすぎるくらいの日光だった。

重度の紫外線アレルギーを患っていたカエル男は悶え苦しみ、その場で意識を失う。こうして猟奇的連続殺人事件は終結した。

時は経ち3年後。沢村は一命をとりとめており、一連の事件で命を落とした相棒西野のお参りに来ていた。

未だにカエル男を思い出してしまうこともある沢村だが、徐々にいつもどおりの日常に戻りつつあったのだった。

場面は変わり、はるかはしょうたの運動会を応援している。ビデオカメラの操作方法に戸惑っているはるかのもとに「俺が撮るよ」と沢村が。

「仕事よりもこっちのが大事だ」という沢村は以前よりも家族の時間を大事にするようになったみたい。

ようやく取り戻した本当の「家族の時間」「父親としての自分」。まだまだ道は長いが、末永くいい父親としての人生を取り戻してもらいたいものである……

と、幸せな気分でエンドロールを迎えられるかと思いきや、ビデオカメラに映るしょうたに異変が。

執拗に首すじあたりをポリポリと掻き続けるしょうた。今日の天気は快晴。5秒、10秒、15秒と掻く行為は終わることはなく、そのままエンドロールへと続くのだった……。

 

総評:胸糞悪い映画として記憶に残り続ける秀作

いいもの見ました。ここまで臭ってきそうな映像は初めてでした。そういった技術的なところも含めてとてもいい映画だったと思います。

胸糞悪さも結構な純度で迫ってくるので、今後の「胸糞悪い映画」界の新生として「ミスト」や「ファニーゲーム」「悪の教典」と肩を並べてくれることでしょう。(もちろんセブンも!)

ここまで面白い映画に仕上がったのは俳優陣の演技はもちろんですが、やはり原作の完成度が高いからにほかならないと思うので是非原作も読もうと感じられる作品でした。よかった!

 全3巻なので気が向いたときにパパッと読めそうなのが良いですね。

 

映画「ミュージアム」がオススメな人

  • 胸糞が悪くなる映画が好きな人
  • 小栗旬が好きな人
  • 映画セブンが好きな人

 

映画ミュージアムが合わなそうな人

  • 付き合いたてのカップル(もはや個人じゃないけどやめたほうがいい)
  • お子さん(紫外線アレルギーになっちゃうかも)
  • グロいのがだめな人(予告からは想像できないグロさ)

 

ONE OK ROCKの主題歌もいいぞ。